史跡

所在地/むつみ村大字吉部上2324番地
所有者/牟禮神社

 吉部市北側の標高479mの権現山山頂にある。
 江良氏の城跡で茶臼山城(江良城)と一体を成していたものと思われ、現在山頂には牟礼神社がある。
 山頂の神社付近は削平されているが、北側は自然緩傾斜になっている。山頂は大きく2段に分かれ、南側の尾根は平坦地である。
 
牟禮山権現社
 神社の北側斜面には、円弧状に不鮮明ながら土塁(盛土)が長さ数十メートル残っており、これは山城の遺構の一部と思われる。
 神社の関係で、山城の遺構は消滅したと考えられるが、いずれにしてもこの山は、臨時的な物見が設けられた山城跡である。


 ※牟禮山権現社
 寛永20年(1643年)江州坂本山王二一社を勧請した「五穀豊穣・牛馬守護神」と記されている。現在でも市上・市下・岡田・江良の4集落によって毎年春・夏・秋の3回と、旧の亥の日を「いの子祭」として神事が行われている。